皆様こんにちは。今日は先日Webで開催されました、東京産婦人科臨床フォーラムで勉強したことをまとめてみました。主に超音波検査に重点を置いた勉強会です。

不妊治療における超音波検査の進歩と応用

  • 卵子の数は、出生時に100万、35歳で10万、40歳で1万、50歳で1000個と言われている。
  • 卵巣予備能の評価にはAMH(抗ミューラー管ホルモン)やAFC(Antral Follicle Count:胞状卵胞数)を用いる。AFCは月経期の測定でわかる卵巣内の直系2㎜から9㎜の小卵胞の数で、年齢とともになだらかに減少し、採卵できる数と正の相関を示す。
  • 卵胞の直径が15㎜の時はあと4~5日で排卵、20~23㎜の時は本日排卵、25~28㎜では過熟または黄体化未破裂卵胞と判断する。
  • 子宮内膜症性嚢胞は、がん化の可能性が0.7~1%くらいの確立であるが、かといって核出手術を行うと卵巣予備能は激減する。
  • 子宮内膜症性嚢胞は活性酸素が多い。核出による治療ではなくアルコール固定を行うと再発は少ないが予備能は減少する。そのため、アルコール固定ではなく洗浄だけ行う施設もある。この場合卵巣予備能はかわらない。よって洗浄して再発する前に妊娠してもらうという方法をとるよう指導しているとのこと。
  • 卵黄嚢について:卵黄嚢は胎児頭殿長が8㎜くらいで出現し、妊娠7週くらいまで成長する。出現しない場合は胎児死亡を示唆する。

    生殖医療も日々すさまじい勢いで進歩しています。昔勉強したことが今では違うこともあり、アップデートの重要性を感じました。
    では皆様、お元気でお過ごしください。