ごあいさつ

 おかげさまをもちまして私たちのクリニックは2024年7月に4周年を迎えることができました。心より御礼申し上げます。ありがとうございます。

 「女性の美と健康を守り、すこやかな生活を支えていきたい」という理念を掲げ、月経困難症(生理痛)や月経前症候群(PMS)、更年期症候群の治療、妊婦健診、子宮頸がん検診の精密検査(コルポスコピー)、不妊治療、子宮頸がんワクチンの接種、性病検査・治療などの医療を提供しております。また、フォトフェイシャルやダーマドロップ、美容効果のある薬剤の処方やマイヤーズカクテル、グルタチオン点滴、高濃度ビタミンC点滴などの点滴療法も行っております。今後も積極的に産婦人科や美容医療、点滴療法に関係のある学会に参加、学ぶことで皆様のお役に立てるようスタッフ一同励んでまいります。また、当院では医療DX推進の体制を整え、情報の取得・活用を行っております。

 さて、私たちのクリニックは昨年、財団法人Nightingale(ナイチンゲールと読みます)、を設立いたしました。この財団法人は、川崎市内児童養護施設に入所されている方、あるいはひとり親家庭で聖マリアンナ医科大学看護学校への入学を希望し、受験して合格されたら3年間の学費等を支給・支援、そして看護師の資格を取得することで自立した生活を送りさらに本当の自分の夢を掴んでもらう、ことを目標とする財団法人です。川崎市こども未来局こども支援部と聖マリアンナ医科大学看護専門学校に御協力を頂いております。そしてNightingaleから学生たちに支給・援助される学費や生活費、運営費は五十嵐レディースクリニックを受診された患者さんの診察料の一部を充てています。

 さらに、私たちのクリニックは医療法人化を進めております。寬繋会 五十嵐レディースクリニックの設立に向けて準備を進めております。私の父寬(ひろし)は他界してすでにありませんが、循環器内科の医師でした。熱海の国立病院に長く勤務して、いつも忙しく夜遅く帰ってくるけど、患者さんや他の医療職の方たちからもすごく慕われていたのを子供ながらに感じておりました。他界したのちに家族や親せきから聞いたのですが、医学博士になりたかった、いずれは医療過疎の地域に出向いて行って開業がしたかった。だけど子供のために我慢しなければ・・と言っていたそうです。私は幸運にも医学博士を頂く機会に恵まれ、大学病院の近くにも開業させて頂けました。父の私達子供たち3兄弟への想いがあったからこそと思っています。長男の私と、北海道白糠郡で獣医をしている次男、北海道標茶町で酪農をしている三男で理事となり、父の長年の夢をかなえる、父寬の想いを繋ぐ会 寬繋会をつくります。そして今のクリニックと別の場所に次の医院を開院すべく計画中です。五十嵐レディースクリニック稲田堤(仮)を予定しております。私の母校である聖マリアンナ医科大学の産婦人科に通院している患者さんがより便利に医療を受けることができるように、大学病院と私たちのクリニックとの連携をより強固にしてまいります。

 昨年度から川崎市医師会の理事を拝命致しました。少子化対策担当理事の最初の仕事として川崎市内の医療施設に通院中の患者さんに「結婚について」「子どもについて」「子育てについて」の調査を7月いっぱいまでお願いしています。皆様にもすでにご協力いただいているかもしれません。ご協力頂きましてありがとうございます。皆様のアンケートを集計したのちに、川崎福田市長や川崎市議会議員の先生方、川崎市産婦人科医会、小児科医会、助産師会等と情報を共有しディスカッションを深め川崎市の少子化対策の一助とする所存です。さらに、関係する各学会で川崎市医師会の取り組みとして発表も考えております。

 災害医療担当理事としては、年明けに発生した羽田空港事故に派遣され医療救護支援にあたりました。2月に能登半島沖地震の災害医療派遣に神奈川県JMATとして参加しました。金沢~志賀町周囲に点在する複数個所の避難所に毎日巡回診療を行い感染症への対応などを行いました。4日間にわたる活動は大変貴重な経験でした。11月には聖マリアンナ医科大学で4年生への授業がありますので、講義の中でも災害医療について触れたいと思っております。

 また、2024年5月19日に御茶ノ水ソラシティで第33回日本プラセンタ医学会大会の実行委員会として学会を開催いたしました。今回のテーマは「プラセンタの歴史を紡ぐ」といたしました。過去これまでのプラセンタ療法の歴史から、現在の臨床現場では具体的にどのように活用されているのかについて。そして、プラセンタ療法の今後、新しく明るい未来を予感させる基礎医学研究からオンライン診療まで。プラセンタ療法のこれまでとこれからの歴史を紡ぎだすプログラムを作成し、多くの著名な先生方にご講演をいただくことができました。新しい試みとして、聖マリアンナ医科大学の学生(私が大学の常勤として勤務していた際に顧問を務めていた東洋医学研究会の学生)や理事の先生方にゆかりのある医療従事者を目指す学生を学会に招待しました。

 招待講演にはプラセンタ療法が更年期障害に保険適応を持つことから、女性医学、更年期医学領域における日本のリーダーであられる、寺内公一教授(東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科 茨城県地域産科婦人科学講座 教授)をお招きし「更年期障害はプラセンタの夢をみるか?」という演題でご講演をいただきました。更年期の医療の歴史から最新の治療法、研究成果まで。さらにはアンケート調査によるプラセンタ療法の可能性について拝聴し大変勉強になりました。

 特別講演には私の恩師である鈴木直教授(聖マリアンナ医科大学産婦人科学 主任教授、国際妊孕性温存学会 理事長)にお願いし、「小児・AYA世代がん患者に対するがん・生殖医療の今後」という演題でご講演頂きました。

 もう一つの特別講演をお願いしている聖マリアンナ医科大学難病治療研究センターの杉下先生にも大変お世話になりました。先生のご厚意、ご尽力により日本生物製剤(プラセンタ製剤の会社です)と聖マリアンナ医科大学難病治療研究センターとの共同研究契約が締結され基礎研究がスタートし、私もその一員に加えて頂きました。難病治療研究センター センター長の遊道教授からも、「難病治療研究センターの全能力を集結させて研究に臨む」と、力強いお言葉を頂いておりました。大会当日、杉下先生から基礎研究から判明した新しいプラセンタ療法の効果に関する研究成果が発表され、会場の聴衆の皆様の度肝を抜きました。今後いくつかの学会での研究成果の発表と論文化、研究の継続がなされるとのことです。

 最終的な学会参加者は医療従事者を目指す学生含めて150名と盛会に終えることができました。多くの先生方、企業各社様、聖マリアンナ医科大学同窓会、川崎市医師会、川崎市産科婦人科医会、聖マリアンナ医科大学同門会の先生方にご協力を頂きました。改めて厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。

 「女性の美と健康を守り、すこやかな生活を支えていきたい」という想いと信頼頂ける産婦人科クリニックでありたいという願いから、これからもあくなき探求心とたゆまぬ向上心で精進を重ねてまいります。信念のある医療、活動は人の心に伝わり繋がると信じています、一燈照隅万燈照国。これからも五十嵐レディースクリニックをよろしくお願いいたします。

五十嵐レディースクリニック
院長 五十嵐 豪

略歴

学歴

  • 平成7年 私立浅野高等学校卒業
  • 平成14年 聖マリアンナ医科大学卒業
  • 平成21年 聖マリアンナ医科大学 大学院博士課程修了

職歴

  • 平成14年 聖マリアンナ医科大学病院 研修医(産婦人科)
  • 平成25年 聖マリアンナ医科大学 産婦人科学 講師・産科副部長
  • 平成27年 聖マリアンナ医科大学 産婦人科学 講師・婦人科副部長
  • 平成30年 聖マリアンナ医科大学 産婦人科学 講師・産科副部長
  • 令和2年 五十嵐レディースクリニック 院長
  • 令和4年 一般財団法人 Nightingale 理事長
  • 令和4年 神奈川県産科婦人科医会 広報部員
  • 令和5年 聖マリアンナ医科大学産婦人科学 同門会幹事
  • 令和5年 聖マリアンナ医科大学 産婦人科学臨床教授
  • 令和5年 川崎市多摩区医師会支部長代表
  • 令和5年 神奈川県産科婦人科医会代議員
  • 令和5年 日本プラセンタ医学会 理事
  • 令和5年 川崎市医師会 少子化対策担当理事
  • 令和5年 神奈川県医師会 未来医師会ビジョン委員会
  • 令和5年 聖マリアンナ医科大学同窓会 聖医会理事

資格

  • 医学博士
  • 母体保護法指定医
  • 日本産科婦人科学会 専門医
  • 女性ヘルスケア専門医
  • 日本女性栄養代謝学会会員
  • 日本周産期・新生児学会会員
  • 日本抗加齢学会会員
  • 日本東洋医学会会員
  • 日本プラセンタ医学会会員
  • 点滴療法研究会会員
  • 月経血幹細胞臨床研究会会員

常勤医師のご紹介

今西 博治 (いまにし ひろはる) 先生

学歴

  • 平成23年 聖マリアンナ医科大学卒業
  • 平成30年 聖マリアンナ医科大学 大学院卒業 医学博士取得

職歴

  • 平成24年 聖マリアンナ医科大学病院 研修医
  • 平成26年 聖マリアンナ医科大学病院 診療助手
  • 平成30年 聖マリアンナ医科大学病院 助教
  • 令和2年 産婦人科クリニック勤務
  • 令和6年〜 五十嵐レディースクリニック勤務

資格

  • 産婦人科専門医

趣味

  • プロレス観戦