五十嵐レディースクリニック

Menu

子宮がん(子宮体がん・子宮頸がん)検診

子宮がん(子宮体がん・子宮頸がん)検診

このページでは、子宮頸がん検診と子宮体がん検診の違い、検査内容や受診の流れ、費用について詳しく解説します。川崎市の五十嵐レディースクリニックでは、日本産科婦人科学会専門医が診療を担当し、一人ひとりに合わせた安心の検診体制を整えています。

こんなお悩みの方は
ご相談ください

  • 川崎市から案内が来たので検診を受けたい
  • 生理以外の時にも出血があるので気になる
  • 閉経してしばらくたつが、最近出血がある
  • 親族に子宮がんの方がいるので調べたい、話が聞きたい
  • 子宮がんについて話が聞きたい
五十嵐レディースクリニック院長 五十嵐豪
五十嵐レディースクリニック
院長 五十嵐 豪

日本産科婦人科学会専門医・女性ヘルスケア専門医として産婦人科医療に長年携わり、聖マリアンナ医科大学産婦人科学の臨床教授も務めています。現在は医療法人寬繋会 五十嵐レディースクリニック理事長として、地域の女性医療に力を注いでいます。

CONTENTS もくじ

子宮がんの種類

子宮がんの種類

子宮がんには「子宮頸がん」と「子宮体がん」の2種類があります。

子宮頸がん

子宮の入口(子宮頸部)に発生するがんで、主な原因はヒトパピローマウイルス(HPV)感染です。

初期(異形成や上皮内がん)では症状がなく、検診でのみ発見できます。進行すると、生理以外の出血や性交後の出血がみられることがあります。

発症しやすいのは30代後半~40代が中心ですが、高齢になってからも免疫力の低下により発症することがあります。早期に見つかれば完治が可能で、子宮を温存できる場合もあります。そのため、性交経験がある方は、ワクチン接種の有無にかかわらず定期的な検診が大切です。※1,2,3参考文献はページ下部をご覧ください

子宮体がん

子宮の奥(子宮体部)の内膜から発生するがんです。原因としては、妊娠・出産経験がないこと、遅い閉経、多嚢胞性卵巣症候群、ホルモン治療(タモキシフェン服用)、肥満・高血圧・糖尿病、遺伝(リンチ症候群)などが知られています。
症状は、生理時以外の出血や閉経後の不正出血です。好発年齢は50~60代で、近年増加傾向にあります。※1,2,3参考文献はページ下部をご覧ください

子宮体がん検診・
子宮頸がん検診の違い

子宮体がん検診・子宮頸がん検診の違い

子宮体がん検診」と「子宮頸がん検診」では、対象となる方や検査の目的が異なります。自分に合った検診を知ることで、より早期の発見・安心につながります。

子宮体がん検診

子宮頸がん検診と異なり、子宮体がん検診は「症状のある方」が対象となります。主な症状は次の通りです。
  • 半年以内に不正性器出血があった(少量でも、閉経後の出血でも対象)
  • 生理の異常(経血量が増えた、不規則になった)
  • 茶色いおりものが続く

ただし、子宮体がん検診には偽陰性(がんがあるのに「ない」と判定されること)が約30%あるといわれています。そのため、検査が陰性でも症状が続く場合や、経腟超音波検査で子宮内膜に異常が見られる場合には、繰り返しの検査や追加の検査を行うことがあります。

 

実際に、繰り返し検査を行った結果、3回目で初期の子宮体がんが見つかった例もあります。早期であれば治療につなげられるため、症状が続く場合は再検査が重要です。

 

また、更年期障害の治療としてホルモン補充療法を受けている方には、年1回の子宮体がん検診が推奨されています。※1,2,3,4参考文献はページ下部をご覧ください

子宮頸がん検診

子宮頸がん検診は、自治体(市町村)が主体となり、20歳以上の女性を対象に原則2年に1回受診するよう定められています。


HPVワクチンを接種していても、すべてのウイルス感染を防げるわけではありません。また、子宮頸がんは20~30代女性で最も多いがんです。そのため、性交経験がある方は、20歳未満であっても検診を受けることをおすすめします。


子宮頸がんが進行すると、治療のために子宮や卵巣を摘出する場合があり、妊娠・出産ができなくなる可能性があります。一方、異形成や上皮内がんといった前がん病変の段階で見つかれば、完治が可能で子宮を残すこともできます


しかし、前がん病変にはほとんど症状がありません。そのため、定期的な検診こそが早期発見・治療のカギとなります。※1,2,3,4参考文献はページ下部をご覧ください

検診を受けるタイミング

子宮体がんは、不正出血や生理異常など症状が出てから気づかれることが多いため、少量の出血でも続く場合には早めの受診が必要です。特に閉経後の出血や、更年期障害でホルモン補充療法を受けている方は、年1回の検診が推奨されます。

一方、子宮頸がんは症状がないまま進行するケースが多く、性交経験のある方は定期的な検診が欠かせません。川崎市の制度では20歳以上を対象に2年に1回の頸がん検診が実施されており、ワクチン接種済みの方も必ず継続して受診することが大切です。

検診内容

検診内容

当院では、川崎市の子宮頸がん検診を中心に、必要に応じて川崎市の子宮体がん検診も実施しています。

川崎市以外にお住まいの方や20歳未満の方、また川崎市民で1年ごとに検診を受けている方も、ご希望があれば検診を受けていただけます。

 

なお、卵巣がんには確立された検診方法がありませんが、当院では経腟超音波検査による卵巣腫瘍の有無の確認も行っています。※3参考文献はページ下部をご覧ください

検診の流れと所要時間

当院五十嵐レディースクリニックで子宮がん検診を受けていただく際の流れや所要時間について、わかりやすくご案内します。

01

受付

当院では当日の予約を承っております。
来院後受付にて問診票を受取って頂き、川崎市子宮頸がん、子宮体がん検診あるいは検診希望の旨をご記載ください。

超音波検査を合わせてご希望される場合には追記して頂けますと助かります。
原則、予約の順番にご案内いたします。

受付
02

検診・検査

上記3つの検査と説明を合わせて、特に超音波検査で異常がないようであれば10分程度の時間で終了します。

診察上疾患の疑いがあり、追加の検査や説明を必要とする場合にはその分の時間をいただきます。

検診・検査
03

検査結果

検査結果がそろうまで2~3週間ほどお待ちください。

検査結果

費用

子宮がん検診にかかる費用

川崎市の子宮頸がん検診は1,000円で受けられます。

また川崎市の検診では、子宮頸がん検診に加えて子宮体がんの検診が可能で、追加に800円必要となります(川崎市の検診では子宮体がん検診のみを受けることはできません)。

※川崎市の子宮がん検診は川崎市に住民票のある方のみを対象としています。

川崎市の子宮頸がん検査 1,000円(税込)
川崎市の子宮頸がん + 子宮体がん検査 1,000 + 800円(税込)

通常の子宮頸がん検診・子宮体がん検診は自費診療になります。

 

当院では検診費用は以下の通りです。

子宮頸がん検査4,000円(税込)、子宮体がん検査4,000円(税込)、子宮頸がん子宮体がん検査セット7,300円(税込)、経腟超音波検査(子宮と卵巣の病気があるかを調べます)3,000円(税込)です。

子宮頸がん検査 4,000円(税込)
子宮体がん検査 4,000円(税込)
子宮頸がん+子宮体がんセット 7,300円(税込)
経腟超音波検査(子宮・卵巣の状態を確認) 3,000円(税込)

よくあるご質問

A妊娠中でも子宮頸がん検診は可能ですが、子宮体がん検診はできません。
生理中は正確な判定が難しいためおすすめしません。ただし、長く出血が続く場合は生理中であっても受診してください。
A通常2~3週間ほどで結果がわかります。判定が難しい場合は3週間程度かかることもあります。
A子宮頸がん検診、子宮体がん検診ともに「要精密検査」という結果であった場合には追加検査が必要になります。必ず受診してください。
Aはい。子宮頸がんは65歳以上でも新たに診断される方が約20%います。性交経験のある方は2年に1回の定期検診をおすすめします。
子宮体がんは、不正出血や生理異常、茶色いおりものなど症状があれば、検診の間隔に関わらず受診してください。
A検診は予防ではなく「早期発見」が目的です。受けない場合、進行するまで気づけない可能性があります。
A川崎市の子宮がん検診は2年に1度、年度単位で受けられます。前回の検診結果を確認してからご来院ください。
また、生理中は避けて受診してください。ただし、ずっと生理が続いている場合(3週間以上、3か月続いているなら絶対)は生理が終わるのを待たずに受診してください。
A子宮頸がん検査は痛みはほとんどありません。
子宮体がん検査は痛みを感じる方もいますが、個人差があります。

検診の際には、子宮の入り口(頸部)をしっかり目視するためにクスコ式腟鏡という器具を使います。体格に合わせて器具の大きさを調整しますが、もし痛みがあれば遠慮なくお伝えください。
A原則、必要ありません。子宮頸がんは性交渉によるHPV感染が原因のためです。ただし、性経験のない方でも子宮体がんを発症することはあるため、その場合は他の検査を行います。
A不正出血の原因はさまざまです。定期的に検診を受けている方で一時的な出血なら心配は少ないですが、2年以上検診を受けていない場合や出血が続く場合は早めに受診してください。
A子宮頸がんは、HPVワクチン接種が有効です。
10〜14歳での接種が推奨され、45歳まで効果が確認されています。中学1年〜高校1年の間に必要回数を接種すれば自己負担はありません(妊娠中は接種不可)。ワクチン以外に生活習慣でリスクを下げる方法はありません。

子宮体がんは、肥満・高血圧・糖尿病がリスク要因です。食事や運動で生活習慣を整えることが予防につながります。
AHPVワクチン接種後も検診は必要です。
国内で主に使われている子宮頸がんワクチン「シルガード®9」は、関連するHPV感染の約88%を防ぎます。しかし、残り約10%は感染の可能性があるため、ワクチン接種後も定期的な子宮頸がん検診が必要です。
A男性の感染の有無を調べる検査はありますが、自費の検査となります。当院では行っておりません。

子宮がん検診なら
五十嵐レディースクリニックへ

五十嵐レディースクリニック

子宮頸がんは、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染後、自覚症状がないまま進行する病気です。性交経験がある方は、定期的に子宮頸がん検診を受けましょう。20歳以上であれば、市の検診として2年に1回受診できます。

また、新たに子宮頸がんと診断される方の約20%は65歳以上です。これは高齢になり免疫力が低下することで、体内に潜んでいたウイルスが再び活性化するためと考えられています。「以前の検査で異常がなかったから大丈夫」と思わず、定期的な検診を続けることが大切です。

一方、子宮体がん検診は症状がある方が対象です。不正出血(少量でも・閉経後でも)、生理異常(量が増える・不規則になる)、茶色いおりものがある場合は受診してください。特に、3週間以上や3か月以上続く生理がある場合は、必ず検査を受けましょう。

産婦人科は「敷居が高い」と感じる方も多いですが、川崎市の五十嵐レディースクリニックでは、生理痛・生理不順・更年期症状など、子宮がん検診のついでにご相談いただけます。どうぞお気軽にご来院ください。

お問い合わせはこちらから

CONTACT

五十嵐レディースクリニックでは、
川崎市で避妊や生理痛、更年期症状など女性特有のお悩みを丁寧にサポートしています。どんな小さなことでも構いませんので、どうぞお気軽にご相談・ご予約ください。

お気軽にご相談ください

044-948-9100

空き状況を今すぐ確認

Webご予約はこちら
この記事の監修者
五十嵐レディースクリニック院長 五十嵐豪
五十嵐レディースクリニック
院長 五十嵐 豪

日本産科婦人科学会専門医・女性ヘルスケア専門医として産婦人科医療に長年携わり、聖マリアンナ医科大学産婦人科学の臨床教授も務めています。現在は医療法人寬繋会 五十嵐レディースクリニック理事長として、地域の女性医療に力を注いでいます。

詳しく見る

関連診療ページ

参考文献

    ※1:産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編2023

    ※2:女性医学ガイドブック 思春期・性成熟期編 2016年度版

    ※3:日本産婦人科医会 研修ノートNo114 中高年女性のケア・アップデート 令和7年3月

    ※4:基礎から学ぶ女性医学 水沼英樹 2020年