美容点滴
日本産科婦人科学会専門医・女性ヘルスケア専門医として産婦人科医療に長年携わり、聖マリアンナ医科大学産婦人科学の臨床教授も務めています。現在は医療法人寬繋会 五十嵐レディースクリニック理事長として、地域の女性医療に力を注いでいます。
美容点滴(白玉(グルタチオン)・ビタミンC・プラセンタ)とは?
美容点滴・注射
シミのもととなるメラニンの生成に関わる薬剤や、皮膚炎・蕁麻疹・肝斑の治療に用いる薬剤、コラーゲンの産生を促し、「若さのホルモン」とも呼ばれる成長ホルモンによって分泌されるインスリン様成長因子-1(IGF-1)を増やす薬剤などを用いて、アンチエイジングを目的に行う医療行為です。
点滴
メリット
輸液パックに一度に多くの種類や量の薬剤を使用できる
デメリット
終了までに長い時間を要する
POINT
大体月に2回くらいの頻度での治療が勧められます。
注射
メリット
限られた薬剤にはなりますが、短時間で終了する
POINT
短時間であれば頻度多く通院することができる方にお勧めです。
感染症のように、抗菌薬の点滴で原因を治療して終わる医療とは異なります。
継続することで、効果が実感しやすくなります。
効果を感じるまでの期間には個人差がありますが、私の経験では、最低4回は施行してから以前と比較することをおすすめしています。
また、近年は「老化」を疾患と捉える考え方もありますが、日本ではこれらの医療に健康保険は適用されません。
美容点滴・注射の種類
代表的なものとして、「白玉点滴(グルタチオン点滴)」「高濃度ビタミンC点滴」「プラセンタ注射」があります。
白玉点滴(グルタチオン点滴)
シミの原因となるメラニンの産生を抑え、皮膚細胞を活性化して老廃物の排泄を促し、肌の機能を正常に保つ作用があります。
高濃度ビタミンC点滴
メラニンの生成を抑えるだけでなく、メラニンの色を薄くする作用や、肌の修復、コラーゲンの合成を促して肌の弾力やハリを保つ作用があります。※1参考文献はページ下部にあります
プラセンタ注射
メラニンの産生を抑える作用に加え、代謝を高めて肌の生まれ変わりを整える作用、コラーゲンの産生を促す作用があります。
また、「若さのホルモン」とも呼ばれる成長ホルモンによって分泌されるインスリン様成長因子-1(IGF-1)を約2倍に増やす作用や、創傷治癒を促す作用、細胞の老化を遅らせる作用などがあります。※2,3参考文献はページ下部にあります
点滴で補える成分と、注射/サプリとの違い
点滴・注射療法
胃や腸を通さず、静脈から栄養素を直接体内に届ける方法です。
食事やサプリメントでは、胃腸の状態によって栄養の吸収が十分でない場合がありますが、点滴・注射では必要な栄養素を効率よく補うことができます。
特にビタミンCは、点滴によって血液中の濃度が経口摂取より大幅に高くなるとの報告があります。※1,4参考文献はページ下部にあります
一方で、高濃度ビタミンCによる低血糖や、ナイアシンによる一時的な顔面紅潮などの副作用が起こることもあります。
そのため、専門的な知識を持つ医師の管理下で受けることをおすすめします。
産婦人科で受けるメリット
産婦人科で使われる薬の中には、美容効果が期待できるものもあります。
例えば、経口避妊薬はニキビを改善し、HRT(ホルモン補充療法)は肌のコラーゲン量や厚みを増やし、きめ細かさや弾力を改善する効果が報告されています。※5,6参考文献はページ下部にあります
産婦人科ならではの美容点滴
美容医療そのものに保険は適用されませんが、女性ヘルスケアを専門とする産婦人科医は、月経困難症や更年期障害の治療による美容面への効果も理解しています。
女性ホルモンの変化による体調不良を産婦人科で治療しながら、美容効果が期待できる点滴療法を組み合わせることで相乗効果が期待できることが、産婦人科で美容点滴を行うメリットです。
期待される効果
高濃度ビタミンC点滴には、産婦人科領域でのメリットも報告されています。
ビタミンCの摂取量が多い人は、少ない人に比べて骨粗鬆症のリスクが33%低く、大腿骨頸部骨折のリスク低下や、腰椎・大腿骨の骨密度増加との関連が報告されています。※7参考文献はページ下部にあります
また、血中ビタミンC濃度が高い人は流産率が低いとの報告があります。※8参考文献はページ下部にあります
点滴療法研究会では、妊婦への12.5gの高濃度ビタミンC点滴は安全に実施できるとしています。
美容点滴の種類と効果
美容点滴・注射は、その種類によって使用される薬剤が異なる為、どのようなことに悩んでいるのか、どうなりたいのかといった目的やご予算に応じて点滴・注射を選択することが大切です。
場合によっては点滴と注射を組み合わせて同日に行うこともできます。
グルタチオン(白玉)点滴
「白玉点滴」とも呼ばれ、もともと体内に存在するグルタチオンを点滴によって補う施術です。
グルタチオンには、メラニンの生成を抑える作用や抗炎症作用があるとされており、美白や肌の透明感を目的とする方におすすめしています。
肝斑や炎症後の色素沈着など、肌の色調が気になる方にも用いられます。
また、グルタチオンは加齢とともに体内で減少するとされているため、グルタチオンを補うことで、エイジングケアをサポートすることも期待されています。
なお、グルタチオンは湿疹、皮膚炎、蕁麻疹、肝斑、炎症後の色素沈着、薬物中毒、妊娠悪阻(つわり)などに対して、医療機関で使用されています。
当院ではグルタチオン点滴600mg、1,200mg、1,800mgの3種類のほか、高濃度ビタミンCやビタミンB群も含めたBCGエレガント点滴や、時間がない方でも気軽に行えるメガ美肌注射(グルタチオン600mgなど含有)をご用意しています。
点滴は、最初から高濃度を使用すると気分が悪くなる方もいらっしゃるので、600mgから開始して徐々に増やすことをおすすめしています。
また、美白効果の感じ方には個人差がありますが、点滴であれば月に2回、注射であれば毎週の注射をおすすめしています。
高濃度ビタミンC点滴
高濃度ビタミンC点滴の効果や施術内容について詳しくは、以下のページをご覧ください。
→高濃度ビタミンC点滴について詳しく見る
プラセンタ注射
国内の分娩施設から集められた安全なヒト胎盤を原料とした注射剤です。
国内では2つのメーカーから販売されており、皮下注射または筋肉注射で投与します。
グルタチオン点滴や高濃度ビタミンC点滴、マイヤーズカクテルなどとは異なり、血管内に投与する点滴での使用は日本では認められていません。
一方、注射は使用する薬液量が少ないため短時間で終了し、すぐに帰宅できることがメリットです。
また、ボトックス注射やヒアルロン酸注射とは異なり、定期的に継続して注射することで効果の維持・向上が期待されます。
一般的には週2~3回程度の使用をおすすめしています。
頻繁な通院が難しい方には、ブタやウマの胎盤を原料としたサプリメントを併用する方法もあります。
注射を受けない日にサプリメントを服用するなど、ライフスタイルに合わせた取り入れ方をご提案しています。
プラセンタ注射による美容への効能は以下の3つが知られています。
- 美白効果:老化とともに現れるシミの原因となるメラニンの産生を抑えます。
- 細胞の増殖と再生:代謝を高め、皮膚細胞の生まれ変わりを正常化します。
- コラーゲンの産生:皮膚の弾力を保つコラーゲンの産生を促します。
皮膚の保水力が高まることで、肌全体がみずみずしくなることも期待されます。
プラセンタに期待される肌への効果
肌を若々しく保つ働きが期待されています。
ヒアルロン酸の産生に関わるインスリン様成長因子-1(IGF-1)が増加することも報告されています。
また、プラセンタ製剤には創傷治癒を促進する作用があり、形成外科領域でも傷の治癒や傷跡の修復を目的に使用されています。※2,3参考文献はページ下部にあります
さらに、抗酸化作用によって活性酸素の消去を促し、細胞の老化を遅らせる可能性も報告されています。
これらの作用から、プラセンタには肌のエイジングケアをサポートする効果が期待されています。※9参考文献はページ下部にあります
マイヤーズカクテル
ビタミン・ミネラル点滴療法を代表する点滴です。
ビタミンB群、ビタミンC、マグネシウム、カルシウムなどを配合し、全身の疲れや疲労感をはじめ、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、片頭痛、こむら返りなどの症状に用いられています。
マイヤーズカクテルの歴史
開業医のジョン・マイヤーズ先生が考案し30年以上に渡り喘息、慢性疲労、うつ病などの患者の治療に使われました。
点滴のレシピが伝承されないままマイヤーズ先生がお亡くなりになり、困った患者さんたちがアラン・ガビー先生を頼り、当時の医療に合わせて再現された点滴をマイヤーズカクテルと命名し現代に引き継がれていると聞いています。
当院の美容点滴メニュー
当院では
白玉(グルタチオン)点滴、高濃度ビタミンC点滴、マイヤーズカクテルのほか、美肌注射、美白注射、プラセンタ注射など、さまざまな点滴・注射をご用意しています。
さらに、美肌注射と美白注射を組み合わせた「メガ美肌注射」や、グルタチオンとビタミンCを配合した「メガ疲労回復注射」、高濃度ビタミンC・グルタチオン・ビタミンB群を配合した「BCGエレガント点滴」など、当院独自のメニューもご用意しています。
持病のある方は、健康状態に応じて点滴内容を調整する場合があります。
そのため、初回は必ず診察を行っています。
また、点滴中も必要に応じて体調を確認しています。
副作用・リスク
点滴や注射では、針が血管にうまく入っていない場合に薬液が漏れ、痛みや腫れが生じることがあります。
また、点滴の速度によって刺入部に痛みを感じる場合があります。
持病のある方は事前に確認し、必要に応じて薬剤の内容を変更することがあります。
薬剤によるアレルギーが起こる可能性もありますが、非常にまれです。
施術の流れ
初診の方は、来院後に問診票をご記入いただきます。
その後、問診と点滴・注射についての説明を行い、ご希望を伺いながら当日の内容を決定し、同意書をご記入いただきます。
点滴の場合は点滴室へ移動し、点滴を開始します。
点滴の内容によっては血糖値が低下したり、喉が渇いたりすることがあるため、水分や軽いお茶菓子をご用意しています。
注射の場合は、準備が整い次第、診察室で注射を行います。
費用
白玉(グルタチオン)点滴や美肌注射など、美容を目的とした施術は自由診療のため、全額自費となります。
また、高濃度ビタミンC点滴やマイヤーズカクテルも、現在は保険適用外のため自費診療となります。
各点滴・注射の料金については、料金表をご確認ください。
保険適用について
当院で行っている美容目的の点滴・注射・施術は、原則として保険適用外となり、自由診療となります。
プラセンタ注射については、一部の疾患に対して保険が適用される場合がありますが、対象となる年齢や使用量などに制限があります。
よくある質問
シミ・シワ改善や美白には白玉(グルタチオン)点滴やメガ美肌注射、シミ・シワ改善やコラーゲンの産生には高濃度ビタミンC点滴やプラセンタ注射、疲労回復や喘息、片頭痛などにはマイヤーズカクテルやメガ疲労回復注射がおすすめです。
プラセンタ注射は目的に応じて投与量を調整し、週2回程度をおすすめしています。
薬剤によるアレルギーが起こることもありますが、まれです。
川崎市での美容点滴なら五十嵐レディースクリニックへ
病気を治す医療から、病気を予防する医療へ。
そして、病気とは無縁の身体をつくる。
そんなアンチエイジングにも関心を持ち、大学病院に勤務していた頃から、日々勉強を続けてまいりました。
日本で専門的に点滴療法を学ぶことができる点滴療法研究会の高濃度ビタミンC点滴療法認定医の資格も取得しております。
私自身もほぼ毎日、何らかの点滴・注射を行っています。
オーソドックスな点滴から、私自身がオリジナルで考案した点滴・注射、そして、自ら点滴・注射を行い、その効果を実感しているものまで、皆様に自信を持っておすすめできるものをご提案しております。
私がどんな点滴・注射をしているかを含めてなんでもお尋ねください。
患者さんの今の状態に合った点滴・注射をご提案させていただきます。
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日本産科婦人科学会専門医・女性ヘルスケア専門医として産婦人科医療に長年携わり、聖マリアンナ医科大学産婦人科学の臨床教授も務めています。現在は医療法人寬繋会 五十嵐レディースクリニック理事長として、地域の女性医療に力を注いでいます。
詳しく見る参考文献
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※1:今、注目の超高濃度ビタミンC点滴療法 水野春芳 日本文芸社 2013
※2:Phooi-Yee Chang et al Human placental extract activates a wide array of gene expressions related to skin functions. Scientific Reports vol12 2022
※3:日比野佐和子 再生医療の観点から考えたプラセンタ医療 日本胎盤臨床医学会研究要覧 2016年 第19号
※4:Ascorbate in pharmacologic concentrations selectively generates ascorbate radical and hydrogen peroxide in extracellular fluid in vivo: Qi Chen et al. PNAS May 22, 2007 vol.104 no.21 8749-8754
※5:OC・LEPガイドライン 日本産科婦人科学会・日本女性医学学会 2020
※6:ホルモン補充療法ガイドライン 2025年度版 日本女性医学学会 金原出版 2025
※7:Vitamin C intake in relation to bone mineral density and risk of hip fracture and osteoporosis: a systematic review and meta-analysis of observational studies Hanieh Malmir et al. British Journal of Nutrition Volume 119 , Issue 8 , 28 April 2018 :847 - 858
※8:Plasma vitamin C and prothrombin concentration in pregnancy and in threatened, spontaneous, and habitual abortion. C. T. Javert et al. Surgery gynecology & obstetrics 76:115-122, 1943
※9:Lingo Huang et al Human placental extract delays in vitro cellular senescence through the activation of NRF2-mediated antioxidant pathway. Antioxidants 2022